夜もかなり更けたころ、寝れないで取り留めなく目の前の暗闇を見ていると
外の何かが反射してそれが天井に映し出されていた。
まるで腕時計が反射してピカピカってしているみたいに。
何かと思って窓の外を見てみると電灯の光が消えたりついたりしていた。
僕はそれをみて
「あの命はもうすぐ終わるんだ」
そう恣意的に思っただけだった。
外の電灯を見るのをやめる。そしてまたちかちかとしている天井を見上げる。
僕は人が死に行く間際というのをまだ見たことがない。
でもこれが死というのならば見届けたいそう思った。
この輝く光は、最後の抵抗する悪あがきであるけれでも、それでも美しいと思う自分がいた。
それを見ながら床にふせていると、気が付けば僕は朝の光を浴びていた。